カベワンGP2021 耐力壁

エントリーNo.1 カベばりずむ(PUI PUI アミナカー(東京大学+網中木材))
最大荷重 41.2kN / 最大変位 236.0mm

人類の歴史は常に壁と共にありました。古より人々は空間を隔て、分断するために無数の壁を作り、また壊してきました。私は思います。今こそこの連鎖を断ち切るときではないか。全世界の壁に引導を渡そう。しかし人の手ではなく壁の手で。”Wir werdenMauern mit unserer Mauerzerstören!”目には目を、壁には壁を。カベばりずむ万歳。

木材 桁、柱、土台、斜材:ひのき 縦貫 :すぎ 横貫 :かし
非木材 木質構造用ビス

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エントリーNo.2 SSSW(俺たち能天気(ものつくり大学))
最大荷重 9.6kN / 最大変位 330.8mm

貫の楔の代わりを筋かいにさせることで、力がかかり筋かいに力が加われば加わるほど、楔が深く入っていき、貫壁が強くなっていくのが一番の特徴です。これにより靭性を伸ばすことができます。また、変位が大きくなることにより、土台と柱の接合部に負荷がかかってしまう為、ほぞではなく、やとい車知栓にしました。

木材 桁、柱、土台、筋かい:杉 やとい :栗
非木材 なし

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エントリーNo.3 Appleπ3~あっぷるぱい~(TCU 落合Lab(東京都市大学))
最大荷重 46.8kN / 最大変位 275.2mm

TCU 落合Lab の初の作品はMDF を繊維状に見立てて編み込んでみようという発想から生まれた耐力壁。編み込んだラチスがどの程度の耐力を出すのかはまさに未知数。1層だと弱いということでMDF が編み込める厚さギリギリで3層編み込んでみました。名前はゼミでの「アップルパイっぽいね」の一言から。当研究室1回目の結果は如何に…

木材 柱・桁:ヒノキ集成材 土台:サイプレス 受材:ヒノキ ラチス:MDF
非木材 SYNEGIC パネリードⅡ+ カナイ フリーダムコーナー

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エントリーNo.4 矢絣(東京理科大学 高橋研究室)
最大荷重 14.4kN / 最大変位 204.8mm

近年、伝統和柄である「市松」が注目を集めている。この伝統和柄ブームに私たち研究室も乗っかってしまおうという思いから設計された壁がこの「矢絣」である。矢絣柄とは矢羽根の模様を表した伝統和柄であり、矢がまっすぐに突き進むことから縁起物とされている柄なのだ。今年は高橋研究室が優勝を射止める!

木材 桁 :ヒノキ無垢材 土台 :ヒノキ無垢材 柱 :ヒノキ無垢材 貫 :ヒノキ無垢材 矢羽根ブロック :スギ 面材 :スギ
非木材 ビス 高機能繊維帯(テクノーラ)

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エントリーNo.5 ヴィーナスの誕生(アキュラ・チーム匠(東京大学木質材料学研究室+篠原商店
最大荷重 60.1kN / 最大変位 163.6mm

ラーメン柱と6 本の横貫で構成され、ラーメン柱と貫の接合部のめり込みによる高耐力と高靭性を兼ね備えた耐力壁です。接着成形した木質材料や面材は使用せず、すべて国産材(ヒノキ・スギ・シラカシ)の製材で構成されています。「貫」をポイントとするこの耐力壁を「女神(母)+貝」が描かれた名画にちなみ「ヴィーナスの誕生」と名付けました

木材 桁・柱・土台:ひのき ラーメン柱:杉 横貫:シラカシ
非木材 ビス

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エントリーNo.6 蛇力壁改(東北能開大
最大荷重 21.6kN / 最大変位 200.8mm

貫を主体とする粘りのある耐力壁を設計しました。貫については、少し斜めに配置することで初期荷重の向上を期待しています。耐力壁内部は、「20×100」の比較的断面の小さなケヤキ材のみで構成しています。また、接合部の込栓については、最小限に抑え加工数を抑えることとしました。

木材 桁、土台、柱 : あかまつ 縦貫、横貫 : けやき 込栓 : かし 雇い : MDF
非木材 なし

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エントリーNo.7 ゲジゲジWALL(滋賀職業能力開発短期大学校
最大荷重 63.7kN / 最大変位 226.8mm

斜材と横貫の組合わせで耐力壁を作り上げました。材が重なる部分は互いに加工を施し、滋賀短大がよく用いる斜材交差を3か所設け、貫材を今年は横に配しています。 斜材の組合せから滋賀ナンバープレートの滋に似ており、イナズマWALL 改め、『ゲジゲジWALL』として今年度は1戦でも多く戦います。

木材 くろまつ、べいまつ
非木材 ビス、短冊金物、コーナー金物

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エントリーNo.8 稲妻くん(四国職業能力開発大学校
最大荷重 21.3kN / 最大変位 136.4mm

今大会も例年同様、金物を使用していない耐力壁を制作しました。今年度は、本校の伝統である格子壁と筋交いを組み合わせた耐力壁としました。二つを合わせることによって、筋交いの強さと格子壁の粘り強さを兼ね備えた壁が出来たと思います。デザインは、稲妻をイメージして筋交いを配置しました。

木材 桁、柱、土台、斜材、雇い、貫 :桧 込み栓、貫楔 :樫
非木材 なし

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エントリーNo.9 たぶん最適解?(今年こそ最適会 ―淘汰・再生・突然変異を経た最強集団―(前田建設)
最大荷重 54.5kN / 最大変位 112.8mm

我々はLVL の特性を活かしたパネルタイプ耐力壁で優勝を狙う。しかし、パネルは無機質で重いという問題がある。そこで我々はトボロジーを用いて、パネル内に生じる応力場から質量が最小となる最適解を求めた。その結果、今までの加工機では造形することの出来ない有機的なものとなったが、多軸加工機WOODSTAR がこれを可能とした。

木材 LVL(カラマツ)、カシ
非木材 なし

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エントリーNo.10 うちなーの壁 改(沖縄職業能⼒開発大学校
最大荷重 11.4kN / 最大変位 341.6mm

今回、私たちは沖縄の伝統工法の貫(ヌチジャー)や昨年度使用していた、円を改良し金物なしで製作しました。ヌチジャーの両端は、蟻継ぎを二段にすることで引っ張りに対して強くし、円の方では1/4 を使用し対角線上に設け、圧縮に対して力を逃がす役割を持たせました。

木材 土台、桁、柱、間柱、貫、固定土台、円 :杉 筋交い、楔、込栓 :木斛
非木材 なし

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